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PFASについて

PFAS規制と当社の取り組み - 環境と機能を両立する塗装技術 -

■ PFASとは?
PFAS(ピーファス:Per- and Polyfluoroalkyl Substances)とは、フッ素を含む有機化合物の総称で、耐熱性・耐薬品性・撥水性・撥油性などに優れることから、コーティング剤や防汚剤、消火剤などに広く利用されてきました。
しかし、PFASは分解されにくく、自然界に長期間残留しやすいため、「フォーエバーケミカル(永久化学物質)」とも呼ばれ、近年では環境や人体への影響が懸念されています。
■ 世界の動き:PFAS規制の加速

世界ではすでにPFASの使用制限が急速に進んでいます。

  • 欧州連合(EU):REACH規則に基づき、PFASの広範な使用制限に向けた提案が2023年に提出され、2025年以降の全面的な規制を見据えた動きが進行中です。
  • アメリカ:州単位で規制が進んでおり、カリフォルニア州などでは食品包装や繊維製品へのPFAS使用が禁止されています。また、連邦環境保護庁(EPA)は飲料水中のPFAS濃度に関する厳格な基準も導入予定です。
  • その他の国々でも、OECD加盟国を中心にPFASの使用制限に向けた準備が加速しています。
■ 日本国内の動向

日本でも、水質汚染や健康への影響が注目され、PFASに関する調査と規制が進みつつあります。

  • 環境省・厚生労働省が中心となり、PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)やPFOA(パーフルオロオクタン酸)といった代表的PFASについての排出規制を導入。
  • 一部自治体では、地下水や河川水のPFAS濃度を独自に測定し、指導基準を設ける動きも出ています。
  • 今後は、製品含有PFASにも規制の対象が拡大される見通しです。
■ PFASを含む塗装の利点と課題

PFASを含むフッ素樹脂塗装は、以下のような優れた性能を持っています。

  • 極めて高い撥水・撥油性
  • 非粘着性に優れ、汚れが付きにくく落としやすい
  • 高温・薬品に対しての耐久性
  • 低摩擦で滑りやすさを確保できる

そのため、食品加工設備や医療機器、化学プラント部品など、清浄性と耐久性が求められる場面で多く採用されてきました。
しかし、環境中に流出した場合の分解困難性や、蓄積によるリスクが問題視され、今後は厳格な使用制限が予想されます。

■ 当社の対応と代替技術

当社では、PFAS規制の動向を常に注視し、以下のような対応を進めています。

  1. PFAS規制対応型フッ素塗料の使用
    • PFASの中でも特に規制が強いPFOSやPFOAを含まない塗料への切り替えを進めています。
    • PFASの含有量が極めて少ない材料、もしくは将来的な規制にも対応可能な塗料の採用に努めています。
      > フッ素コートについて
  2. 非PFAS系塗装への転換提案
    • セラミック塗装など、耐熱性・耐薬品性を有しつつ、PFASを使用しない塗装方法を提供可能です。
      > セラミック塗装について
    • 製品の用途や性能要件に応じて、最適な代替塗装を技術的観点からご提案いたします。
  3. 社内体制の強化と情報提供
    • 規制動向に基づく製品設計の見直しや選定のご相談にも対応いたします。
■ これからの展望:環境と機能を両立させるために

PFAS規制は今後も段階的に厳格化される見通しです。
しかし、産業界においては依然として高機能塗装のニーズは高く、機能性と環境負荷の両立が求められる時代となっています。
現状では代替塗装技術では、機能面、コスト面でフッ素コートを上回るパフォーマンスを出せないことも事実ですが、塗料や塗装技術も進化しており、フッ素コートとの差はわずかになりつつあります。
当社では、お客様とともに将来を見据えた選択を行い、環境対応型製品の開発支援や最適な塗装技術の提案を通じて、持続可能なものづくりを支えてまいります。

■ ご相談・お問い合わせ
PFAS対応塗装、代替技術の選定、今後の規制対応などについてのご相談は、お気軽に当社までお問い合わせください。

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